不織布はムラのない全面印刷ができることが大きな特徴となっています。繊維を織らずに特殊な接着方法で張り合わせて製造するため、表面が非常になめらかに作ることができるのが特徴であり、そのため全面印刷を行った場合にも塗料のノリが良く、ムラなく均等に表現をすることができるのがポイントとなっているのです。通常の布の場合には繊維の細かい目の中に塗料が染み込んでしまったり、表面の凹凸のために美しく印刷できないことが少なくありません。そのため通常の布でできたものの場合には広く全面に印刷をすることができず、角の部分などは浮き上がったような感じになってしまうことが多いため、美しく仕上げることができません。
また、不織布は繊維の目が細かくなっているため、塗料が全面に均等に表面に付着し美しい繊細な表現をすることができるのも特徴です。特に色調の微妙な表現が要求される写真などは、布に写真を転写するとその色調が変化してしまうことが多いのですが、不織布の場合には紙のような感覚で塗料が全面に付着することから、紙に印刷をしたような美しい色調に仕上げることができるのに仕上げることができるのです。その色調が前面に表現できることが不織布の最大の特徴となっており、そのために様々な表現をすることができるのが特徴となっています。
ただし不織布は水濡れに弱かったり、何層もの材料を張り合わせている製造方法のため、耐久性に問題がある点が難点です。しかし、繊維の方向を変えるなどして近年では非常に耐久性の高いものも製造されているのが特徴です。