「不織布」を使った代表的なものではCDやDVDの簡易ケースがありますが、最近では、さまざま用途に使われていることをご存知ですか?身近な例では、おしぼりやコーヒーフィルター、マスク、ガーゼ、エコバッグなどによく使われています。そのほか、風呂敷や包装紙の代わりに包装資材としても使用されており、和菓子や洋菓子などのお菓子を包んだりおせち料理やお弁当を包んだりするのに重宝されています。不織布が風呂敷や包装紙の代わりに包装資材として重宝される理由のひとつとしては、まず紙が素材の包装紙に比べて、不織布は破れにくく弾力性もある素材のため包んだり結んだりしやすくなっており、商品を綺麗に包装することができるからです。
もちろん、布が素材の一般的な風呂敷でも商品を綺麗に包装することはできます。ですが、一般的な布は糸にした繊維を織ったり編んだりして作られるのに対して、’織らない布’である不織布は繊維を糸にする必要がないなど、コストを抑えて作ることができます。そのため、布の風呂敷よりも不織布の風呂敷の方が安価に大量生産することができるのです。
つまり、不織布は、一般的な布製の風呂敷と同じような商品を綺麗に包むことができるしなやかさを持っており、かつ、安価に作れるという利点を併せ持っていると言えるでしょう。加えて、不織布には、使う素材や製法を組み合わせることで機能や形状を自由に設計できることもできるため、商品に合わせた包装資材を作りやすいという利点もあります。不織布は包装資材としても今後ますます注目されていくことでしょう。